なぜ人の体はアレルギー反応を起こしてしまうのか

2020年03月25日

免疫グロプリンには5種類があり、免疫グロプリンの中で最も少ないのがIgEです。このIgEは、花粉症などのアレルギーを起こす抗体で、体内に花粉などのアレルゲンが侵入すると、その情報が細胞やリンパ球に伝わりIgEが作られます。

IgEはたんぱく質で、皮膚などに多くある肥満細胞の表面に張りめぐらされているのですが、再び花粉などのアレルゲンが侵入すると、体のメカニズムとして抗体反応が起き、アレルゲンとIgEの抗体が結合してしまいます。その時に肥満細胞に詰まっているヒスタミンなどの物質が放出され、アレルギー反応が起きてしまうのです。

抗体が作られる仕組みは複雑で、まず体の中に花粉が侵入します。ここで体のメカニズムとして自分とは異なる物質が入ってきたと認識をし、マクロファージと呼ばれる認識細胞が花粉などのアレルゲンが侵入してきたと情報をキャッチしはじめます。するとその情報を今度はBリンパ球に伝え、Bリンパ球は、その異物に対する抗体をつくりはじめます。

抗体ができたので、次に同じものが侵入してきた場合、体にはない異なる物質と認識をし、排除しようと抗体反応が起き、鼻の粘膜に多い肥満細胞と結合するとヒスタミンなどの化学物質が分泌され、花粉などの異物をできるだけ早くに体外へ放出しようとします。この放出しようとする行動がくしゃみや鼻水で、くしゃみを多く出すことで遠くに追い出そうとしているのです。

花粉症の場合こういった反応が過剰に起きてしまっています。過剰な抗体反応を抑えるには、肥満細胞から分泌されるヒスタミンの放出を防がなくてはなりません。ですので、花粉が飛散する前のタイミングで抗ヒスタミン薬を服用し、過剰に反応するのを防ぐことが必要です。

すでに過剰に反応してしまった抗体や肥満細胞から起こる花粉症の症状は、簡単に治めることはできません。ですので、花粉にたくさん触れたり、吸い込んだりしないタイミングで、薬の服用が必要になってくるのです。

体にとっては命を守るための活動であり、必要な抗体反応ですが、過剰になってしまうとアレルギー反応を引き起こします。過剰な反応を起こさないためには、できるだけアレルゲンとなる物質と関わらないようにすることも必要なことです。抗ヒスタミン薬の薬を利用しながら、日常生活においても花粉を家の中に持ち込まないということや、ダニやほこりがたまらないよう掃除を丁寧に行うということが大切になります。